採血拒否の理由|健康診断・拒否できる検査、できない検査
[2023.10.26]
注射や採血が苦手、体調が悪くなる、採血が怖い、宗教上の理由など、様々な理由で採血を拒否される場合があります。
しかし、健康診断などでの血液検査・採血を拒否する事で、病気の早期発見の機会を逃す等のデメリットも生じます。
勤務先の健康診断であれば、定められた検査項目を満たす事が出来ず、スムーズな就労の妨げにもなりかねません。
ぜひ参考にされてください。
https://mame-clinic.jp/column/kenkoushindan-saiketsushinai-kyohi
ぜひ参考にされてください。
https://mame-clinic.jp/column/chuusha-saiketsu-kowai
「血管迷走神経反射になりやすい人へ。6つの対処法、治療法、解決法を医師が解説」
https://mame-clinic.jp/column/kekkanmeisoushinkeihansha
ぜひ参考にされてください。
https://mame-clinic.jp/column/chuusha-kyoufushou
勤務先の健康診断の場合、検査項目を網羅していれば、法令上はどこの医療機関で健診を受けても問題ないとされています。
勤務先に受診病院の変更の希望などを伝え、相談をすると良いでしょう。
その場合の対応を明確にする「ガイドライン」が、医療機関ごとに定められているので、治療を受ける事となった医療機関での定めはどのようになっているか、確認しておきましょう。
「絶対的無輸血※1」や、「相対的無輸血※2」など、その医療機関ごとの方針の定めがあります。
※2 患者の意思を尊重し、可能な限り無輸血治療の努力をするが、「救命のためには輸血以外の方法が無い」という事態では輸血を行う、という方針。
早めに病気に気づく事で、治療に向けて対策が取れますし、仕事や生活の見直しの機会となります。
採血を拒否する事で、病気や不調の発見の機会を逃してしまうのは、健康な生活や就労の妨げとなる可能性もあります。
リスク管理上、会社の就業規則に「明確な理由なく健康診断を断り続ける場合は懲戒処分とする」むね盛り込まれている場合もありますし、そのような就業規則がなくとも、幾度も採血拒否、健康診断拒否が続けば、勤務先との関係を良好に保つのは難しくなる可能性が高くなります。
また、スムーズな就労や、日常生活のためにも重要な事と言えます。
血液検査・採血で心配事や気になる点は、家族や勤務先ともよく相談すると良いでしょう。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000103900.pdf
厚生労働省「2016年2月8日 「第1回 労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会」議事録
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000117014.html
しかし、健康診断などでの血液検査・採血を拒否する事で、病気の早期発見の機会を逃す等のデメリットも生じます。
勤務先の健康診断であれば、定められた検査項目を満たす事が出来ず、スムーズな就労の妨げにもなりかねません。
この記事では、健康診断で採血拒否できる・できない条件や、採血拒否の理由と対策などを解説します。
職場での健康診断受診・採血無しは条件あり
所属する企業での健康診断で、血液検査等の診断項目は、省略できるものとできないもの、省略できるタイミング、できないタイミングがあります。
- 雇入れ時の健康診断では「必須」のため、「省略はできない」
- 定期健康診断では、「労働安全衛生規則第44条第2項」により、「医師が必要でないと認めた場合は省略する事ができる」とされています
血液検査、採血などの省略は、あくまで「医師が不要と認めた場合」となっており、健診を受ける本人の意思で拒否する事は、難しいと言えます。
詳細な定期健康診断等の診断項目、医師が「必要でない」と認めた場合に省略できる診断項目を解説した記事もございます。
ぜひ参考にされてください。
関連記事:「健康診断で採血しない方法|断る条件、拒否できる項目を解説」
https://mame-clinic.jp/column/kenkoushindan-saiketsushinai-kyohi
採血拒否の理由と対策
ここでは、採血拒否をする際の理由と、採血できるための対策を解説します。注射で体調が悪くなる
注射や採血が怖い、苦手という方は多くいらっしゃいます。注射や採血が怖い理由や原因に応じて、健康診断の採血時に、医師や看護師に相談して怖さや不安を回避する対策をすると良いでしょう。
- 痛み止めの麻酔テープを使用する
- 注射が苦手、怖い旨、看護師さんに相談し、対策を取る
- 消毒薬、ラッテクス他のアレルギーを事前相談する
- 採血される際に腕を見ない
- 血管が見つけづらい人は、採血しやすい部位(場所)を覚えておく
- 深呼吸をしてなるべくリラックスする
- 好きな事や趣味の事を考える
- 病気を予防をする、知る、治すためと思って納得をする
採血や注射が怖い場合の対処法を詳しく解説した記事もございます。
ぜひ参考にされてください。
関連記事:「採血や注射が苦手・怖い理由と対処法を解説|大人も子どもも」
https://mame-clinic.jp/column/chuusha-saiketsu-kowai
「血管迷走神経反射になりやすい人へ。6つの対処法、治療法、解決法を医師が解説」
https://mame-clinic.jp/column/kekkanmeisoushinkeihansha
注射恐怖症である
注射前の不安感や緊張、強い恐怖感などから、制御できないほどの不安感、恐怖感、 呼吸の早まり、失神などの症状が出た場合、「注射恐怖症」のおそれもあります。注射恐怖症かもと感じたら、自己判断はせず、カウンセリングや心療内科など、専門家をあたり、相談をすると良いでしょう。
注射恐怖症に関して、詳しく解説した記事もございます。
ぜひ参考にされてください。
関連記事:「注射恐怖症とは|症状と対処法を解説」
https://mame-clinic.jp/column/chuusha-kyoufushou
指定された医療機関に抵抗がある
注射や採血は安心して受診できるかかりつけの医院でしたい等の希望があり、指定された医療機関での採血を拒否される方もいらっしゃいます。勤務先の健康診断の場合、検査項目を網羅していれば、法令上はどこの医療機関で健診を受けても問題ないとされています。
勤務先に受診病院の変更の希望などを伝え、相談をすると良いでしょう。
宗教上採血できない
宗教上の理由により、輸血拒否や採血拒否をされる方もいらっしゃいます。その場合の対応を明確にする「ガイドライン」が、医療機関ごとに定められているので、治療を受ける事となった医療機関での定めはどのようになっているか、確認しておきましょう。
「絶対的無輸血※1」や、「相対的無輸血※2」など、その医療機関ごとの方針の定めがあります。
※1 患者の意思を尊重し、たとえどのような事態になっても輸血をしないという方針。
※2 患者の意思を尊重し、可能な限り無輸血治療の努力をするが、「救命のためには輸血以外の方法が無い」という事態では輸血を行う、という方針。
採血拒否で起こるデメリット
ここでは、採血を拒否した事で起こるデメリットを解説します。病気を発見する機会を逃す
採血によって、病気の早期発見に繋がる場合が多くあります。早めに病気に気づく事で、治療に向けて対策が取れますし、仕事や生活の見直しの機会となります。
採血を拒否する事で、病気や不調の発見の機会を逃してしまうのは、健康な生活や就労の妨げとなる可能性もあります。
勤務する事業所が罰則を受ける可能性がある
企業には、勤務する従業員の健康状態を管理する義務が、法律によって定められています。 健康診断を受けない勤務者がおり、義務を果たせていない場合、罰金などの罰則規定が定められています。リスク管理上、会社の就業規則に「明確な理由なく健康診断を断り続ける場合は懲戒処分とする」むね盛り込まれている場合もありますし、そのような就業規則がなくとも、幾度も採血拒否、健康診断拒否が続けば、勤務先との関係を良好に保つのは難しくなる可能性が高くなります。
採血拒否のまとめ
健康診断や血液検査・採血を行う事で、体調の把握、病気の早期発見などにつながります。また、スムーズな就労や、日常生活のためにも重要な事と言えます。
血液検査・採血で心配事や気になる点は、家族や勤務先ともよく相談すると良いでしょう。
参考文献
厚生労働省「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000103900.pdf
厚生労働省「2016年2月8日 「第1回 労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会」議事録
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000117014.html