鼻炎をなんとかしたい!症状を緩和させるために摂るべきサプリメントはこれ!
鼻水や鼻づまりといった鼻炎の症状に悩まされていませんか?ひどくなると集中力が低下したり、よく眠れなくなったりなど、生活に支障が出ることもあります。とはいえ、鼻炎の症状が風邪なのかアレルギーによるものなのかがわからないと、どう対処すればよいのか困るでしょう。
そこで本記事では、症状に応じた判断の仕方と、それぞれに適した治療方法を解説します。さらに、症状の緩和が期待される栄養素やサプリメントを用いた改善方法、その際の注意点も紹介するので、鼻炎に悩まされている方は参考にしてみてください。
鼻炎とは
鼻炎とは、鼻の奥にある「鼻腔(びこう)」と呼ばれる部分の粘膜が、炎症を起こしている状態のことです。炎症が起きると鼻粘膜は腫れて、鼻水や鼻づまりといった症状があらわれます。
鼻炎には種類があり、大きく以下3つに分けられます。
- 急性鼻炎(鼻かぜ)
- 慢性鼻炎
- アレルギー性鼻炎
同じ鼻炎でも、どのタイプなのかによって、伴う症状や経過が異なります。適切な対処につなげるためにも、それぞれの特徴を把握し、区別できるようにしましょう。
急性鼻炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎の違い
それぞれの鼻炎であらわれる症状について、以下の表に簡単にまとめました。
急性鼻炎 |
慢性鼻炎 |
アレルギー性鼻炎 |
|
鼻水 |
最初は水っぽく、次第に粘り気が出てくる |
水っぽい、やや粘り気がある |
水っぽい鼻水が出続ける |
くしゃみ |
出続けることは少ない |
出続けることは少ない |
出続けることが多い |
その他の症状 |
咳、頭痛、倦怠感、発熱など |
鼻粘膜の腫れ、鼻水がのどに流れる後鼻漏など |
目や皮膚のかゆみなど |
原因 |
風邪 |
加齢や妊娠、温度変化、薬剤性、急性鼻炎の長期化など |
花粉やハウスダストといった抗原(アレルゲン) |
症状や治療方法について、さらに詳しく解説します。自分がどのタイプの鼻炎を患っているのか、チェックしてみてください。
急性鼻炎について
ウイルスや細菌が鼻腔に侵入し、粘膜が炎症することで起こる「急性鼻炎(鼻かぜ)」。鼻水や鼻づまりのほか、くしゃみ、咳、頭痛、倦怠感などの症状があらわれます。鼻づまりがひどくなると、鼻呼吸づらい・においが感じづらい・寝づらいなど、生活に支障が出ることもあるため注意が必要です。また鼻水においては、最初は水っぽい透明な鼻水から始まり、次第に粘り気のある黄色い鼻水に変わり治まっていきます。
急性鼻炎の治療では、対症療法がおこなわれるのが一般的です。鼻水を改善したいときは内服薬の抗ヒスタミン薬が処方されたり、鼻の通りを良くしたいときは血管収縮剤や粘液溶解剤が使用されたりします。局所療法としてネブライザーを使用する場合もあります。
しっかり治療をおこなえば数日程度、放っておいても1〜2週間ほどで治まることがほとんどです。
慢性鼻炎について
鼻粘膜の炎症が長期にわたり続いたことで起こる「慢性鼻炎」。原因はさまざまで、加齢や妊娠、温度変化、薬剤性(点鼻薬の使い過ぎ)、急性鼻炎の長期化などが挙げられます。なかには原因が特定されず、不明な場合もあります。主な症状は、鼻水や鼻づまりをはじめ、鼻粘膜の腫れ、鼻水がのどに流れる後鼻漏などです。
一般的な治療には、内服薬や点鼻薬が挙げられます。鼻づまりがひどく、鼻呼吸が困難なほど重症化している場合は、鼻の粘膜を焼く「鼻粘膜焼灼術」がおこなわれることもあります。
慢性鼻炎は治りづらいことが多いですが、治療を受けることで症状の緩和ができます。また慢性鼻炎は、急性鼻炎が繰り返されたり長引いたりすることでも発症します。そのため、急性鼻炎の段階でしっかり治すことも大切です。
副鼻腔炎に注意悪化には注意しましょう。
「かぜの症状はなくなったけれど、鼻水や鼻づまりは一向に治らない…」という場合は、副鼻腔炎(蓄膿症)を引き起こしている可能性があります。副鼻腔炎とは、目と目の間・頬の下・額にある空間(副鼻腔)にウイルスや細菌が入り込み、炎症を起こしている状態のことです。
副鼻腔で炎症が起こると粘膜が腫れ、大量の粘液が作り出されます。副鼻腔と鼻腔をつなぐ管は狭いため、粘液が排出されず溜まると、悪臭が漂う鼻水や顔面の痛み、頭痛などの症状があらわれるのです。原因がウイルスであれば、消炎剤や去痰剤、解熱鎮痛剤を使用した治療がおこなわれます。細菌感染が原因の場合は、抗生剤が使用されるのが一般的です。
副鼻腔炎が3ヵ月以上続くと慢性化し、鼻水の粘度はさらに増します。鼻洗浄やステロイド点鼻などを用いた治療がおこなわれますが、場合によっては粘液の除去や副鼻腔と鼻腔をつなぐための手術がおこなわれることもあります。
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎とは、花粉やハウスダストといった抗原(アレルゲン)が鼻粘膜に侵入し、過剰な免疫反応によってあらわれる鼻炎のことです。アレルギー性鼻炎には、「季節性アレルギー性鼻炎」と「通年性アレルギー性鼻炎」の2種類があります。
季節性アレルギー性鼻炎はいわゆる花粉症のことで、スギやイネ科の花粉が原因で、花粉飛散時期にのみ症状があらわれます。一方の通年性アレルギー性鼻炎は、ダニやホコリなどが原因で、年間を通して症状があらわれるのが特徴です。
いずれにせよ、「くしゃみの回数が多い」「鼻づまりが頻繁に起こる」という方は、アレルギー性鼻炎の可能性があります。症状や治療、対策について詳しく見ておきましょう。
症状について
アレルギー性鼻炎の症状は鼻水や鼻づまり、くしゃみです。風邪の症状に似ていますが、アレルギー性鼻炎の場合、鼻水は無色で粘り気がなく、くしゃみは発作的に反復して起こるといった特徴があります。一方の風邪は、鼻水は黄色く粘り気があり、鼻づまりやくしゃみのほかにも頭痛や喉の痛み、倦怠感などの症状を伴います。あらわれる症状で、アレルギーなのか風邪なのか区別できるでしょう。
またアレルギー性鼻炎に関しては、鼻づまりやくしゃみにより、集中力が低下したり、イライラしたり、よく眠れなかったりするなど、生活に支障が出ることも珍しくありません。頻繁に鼻をかんだことで粘膜を傷つけてしまい、鼻血が出ることもあります。
重症度について
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会がまとめた診療ガイドラインによると、アレルギー性鼻炎は症状の強さから、重症度が分類されています。次のような症状に該当する場合は、重症もしくは最重症です。
【重症】
- 1日のくしゃみや鼻をかんだ回数が11~20回
- 鼻づまりがひどく、1日のうち口呼吸の時間が多い
【最重症】
- 1日のくしゃみや鼻をかんだ回数が21回以上
- 鼻づまりにより1日中完全につまっている
くしゃみや鼻をかんだ回数、口呼吸の時間などから、症状の強さを判断できます。
治療について
アレルギー性鼻炎の治療は、「薬物療法」「アレルゲン免疫療法」「手術療法」の3つです。重症度に合わせて適切な治療がおこなわれます。
薬物療法では、鼻づまりを緩和するロイコトリエン受容体拮抗薬や鼻水を抑える抗ヒスタミン薬、鼻の粘膜の炎症を抑える点鼻ステロイド薬などが処方されます。アレルゲン免疫療法は、原因となるアレルゲンを注射や舌下錠から投与し、アレルギー反応を弱める治療法です。薬物療法だけでは症状が抑えられない、副作用により薬物療法が受けられないといった場合におこなわれます。そして、手術療法もまた、薬物療法では症状が抑えられないときに用いられる治療法です。鼻の粘膜をレーザーで焼灼し、鼻の空気の通り道を良くする効果が得られます。
対策について
治療だけでなく、自分でできる対策をとることも大切です。例えば、鼻に花粉やホコリが入り込んだときには、鼻洗浄でアレルゲンを取り除くのが効果的です。市販の生理食塩水を用いると、鼻の粘膜を傷つけずに洗浄できます。
ほかに、次のような対策も鼻のケアにおすすめです。
- 鼻をかむときは保湿ティッシュペーパーを使う
- 鼻をかみ過ぎて荒れたときは白色ワセリンを塗る
- 室内を加湿して鼻の粘膜に水分を与える
- アレルゲンを体内に取り込まないようにマスクやメガネで装着する
どれもすぐに実践できることばかりです。症状を和らげたい方は、ぜひ試してみてください。
アレルギー反応を抑えるのに役立つ栄養素について
アレルギー反応を抑制したり、症状の悪化を抑えたりする作用をもつ栄養素を摂取することで、鼻炎の症状を和らげられる可能性があります。
積極的に摂取してほしい栄養素は以下の5つです。
- 多価不飽和脂肪酸(EPA・DHAなど)
- ビタミン
- 乳酸菌
- 食物繊維
- 亜鉛
それぞれがもつ作用、多く含まれている食品、代表的なサプリメントを紹介します。ぜひチェックしてみてください。
多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は脂肪酸の一種で、アレルギー反応を抑制する作用があるといわれている栄養素です。体の中では生成されないため、食べ物から摂取して補う必要があります。
食べ物の場合は、サバやイワシ、サンマなどの青魚に多く含まれています。サバ缶やイワシ缶などの缶詰を活用すると、手軽に摂取できるので便利です。魚以外には、えごま油やアマニ油などの植物油にも含まれています。クセがないので、味噌汁や納豆、サラダ、豆腐などにかけて摂取するのがおすすめです。
またサプリメントでは、サントリーの「DHA&EPA+セサミンEX」が有名です。ゴマの希少成分セサミンも含まれており、脂肪酸の酸化を抑えてくれます。
ビタミン
ビタミンは人が健康を維持するうえで必要な栄養素です。なかでもビタミンA・C・Eは、アレルギー症状の悪化を抑える作用があるといわれています。例えば、ビタミンAには全身の皮膚や目の粘膜、口腔などを正常に保つ働きがあり、アレルギーによる皮膚や目の痒みに悩まされる方におすすめです。レバーやうなぎ、ほうれん草、にんじんなどに多く含まれています。
ほかにも、ビタミンCはアレルギー反応を抑える作用を、ビタミンEは高い抗酸化作用をもつ栄養素です。これらのビタミンが不足すると、アレルギーの症状があらわれやすくなります。積極的に摂取するようにしましょう。
サプリメントを取り入れたい方には、UHA味覚糖の「グミサプリ ビタミンACE(エース)」がおすすめです。3種類のビタミンをまとめて摂取できるので、手軽で続けやすいといったメリットがあります。
カテキン
緑茶やウーロン茶などに含まれるカテキンには、抗アレルギー薬と同じ程度のアレルギー反応を抑制する作用があるといわれています。炎症や免疫反応に関わる細胞の活性化を抑制することで、鼻水やくしゃみといった症状があらわれるのを抑えるのです。
代表的なサプリメントには、DHCの「カテキン 30日分」があります。緑茶から高濃度のカテキンを抽出しておりながら、リーズナブルな価格が魅力のサプリメントです。
乳酸菌
善玉菌である乳酸菌には、アレルギー反応を抑制させる作用があるといわれています。腸内の有害菌の増殖を抑え、健康維持につなげる効果が期待されているのです。実際に、アレルギーのある人の腸内環境は、健康な人よりも善玉菌の数が少ないという研究結果も報告されています。
乳酸菌を多く含む食べ物には、ヨーグルトやチーズ、乳酸菌飲料などの乳製品が代表的です。ほかにも、ぬか漬けやキムチ、納豆、味噌などの発酵食品にも多く含まれています。サプリメントからも摂取可能で、アサヒカルピスウェルネスの「アレルケア」では、カルピス社独自の「L-92乳酸菌」を摂取できます。
食物繊維
食物繊維には、アレルギー症状の悪化を抑える作用があるといわれています。善玉菌の一種であるビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えることで、免疫機能を正常に保つ効果が期待されているのです。
食物繊維を多く含む食べ物には、海藻やきのこ類、豆類、穀類、野菜、果物などがあります。和食を心がけると、比較的摂取しやすい食べ物ばかりです。外食や飲み会などが多い方には、大塚製薬の「ネイチャーメイド 食物繊維」がおすすめです。価格がリーズナブルなので、続けやすいでしょう。
鼻炎で代表的なサプリメントを紹介
ここまで紹介したサプリメントを一覧表にまとめました。
サプリメント名 |
DHA&EPA+セサミンEX |
グミサプリ ビタミンACE |
カテキン 30日分 |
アレルケア |
ネイチャーメイド 食物繊維 |
栄養成分 |
DHA、EPA、DPA、オリザプラス、セサミン、ビタミンD・E |
ビタミンA・C・E、コラーゲン |
総カテキン類(緑茶抽出物由来)、ビタミンC |
L-92乳酸菌 |
難消化性デキストリン、食用精製加工油脂、セルロース、リン酸、カルシウム、微粒酸化ケイ素 |
価格 |
5,940円(税込) |
734円(税込) |
820円(税込) |
2,100円(税込) |
880円(税込) |
容量 |
120粒(約30日分) |
40粒(20日分) |
60粒(30日分) |
60粒(30日分) |
240粒(24日分) |
サプリメントは続けることが大切です。価格帯や飲む量など、負担の少ないものを選ぶようにしましょう。
サプリメントを飲む際に注意すること
最後に、サプリメントを飲む際の注意点を解説します。サプリメントは基本的に補助食品であり、頼り過ぎないことが大切です。安全に利用するために、しっかり押さえておきましょう。
過剰摂取による被害
サプリメントには、摂取したい栄養素だけでなく、それ以外の栄養素が含まれている商品がたくさんあります。複数のサプリメントをさまざまな目的にあわせて併用すると、過剰摂取によって体に異常が起きてしまう恐れがあるのです。
例えば、ビタミンを過剰摂取すると、手足のしびれや皮膚炎といった症状があらわれることがあります。ビタミンのなかでも葉酸は、蕁麻疹や発熱、さらには味覚障害が起こることもあるので注意が必要です。
サプリメントを選ぶときは、食事や他のサプリメントで十分に摂取できている栄養素が含まれていないか、必ずチェックしましょう。
医薬品との飲み合わせ
薬を飲んでいる方は、医師や薬剤師に相談してから、サプリメントを取り入れるようにしましょう。サプリメントに含まれている成分には、薬の効果を弱めたり、副作用を強めたりするものもあります。自己判断せずに、医師または薬剤師に相談してください。
サプリメントを摂るなら
鼻炎の症状に悩まされている方は、適切な治療と食生活の見直しとともに、サプリメントを取り入れるのがおすすめです。アレルギー反応や症状の悪化を抑制をする成分が含まれたサプリメントを活用すれば、今よりも生活が楽になる可能性があります。
サプリメントを飲む際には注意点もあるため、初めて取り入れる方や不安がある方は、一度専門医に相談してみてください。
参考サイト一覧
・エスエス製薬
https://www.ssp.co.jp/alesion/rhinitis/
・興和株式会社
https://hc.kowa.co.jp/colgen/column/bien/symptom/
https://hc.kowa.co.jp/colgen/column/bien/allergy/index.html#about
・甲府昭和みみ・はな・のどクリニック
・サントリーホールディングス
https://www.suntory-kenko.com/column2/article/4156/
・くさの耳鼻咽喉科・小児科
https://www.kusano-jibika.com/illness/72
・にしおぎ耳鼻咽喉科クリニック
・アレルギーポータル
https://allergyportal.jp/knowledge/allergic-rhinitis/
・メディカルノート
https://medicalnote.jp/diseases/%E6%80%A5%E6%80%A7%E9%BC%BB%E7%82%8E
・大塚製薬
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/fiber/about/type/
https://www.otsuka.co.jp/nmd/product/item_310/
・ユーグレナ
https://www.euglab.jp/column/lacticacidbacteria/000610.html
・伊藤園
http://www.ocha.tv/components_and_health/column/column06/
・江崎グリコ株式会社
https://www.glico.com/jp/navi/dic/dic_14.html
https://www.glico.com/jp/navi/dic/dic_27.html
・横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック
https://www.kamimutsukawa.com/blog2/counseling/181/
・健達ねっと
https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/21394
・日本調剤
https://www.nicho.co.jp/column/20210401_c1/
・株式会社シルバーライフ
https://www.magokoro-bento.com/blog/202104/causes-of-nasal-inflammation.html#chapter-14
・鼻アレルギー診療ガイドライン
http://www.pgmarj.jp/index.php
・DAIKIN スマート研究所
https://www.daikin-streamer.com/article/027.html
・ハイパフォーマンススポーツセンター
https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/study/sports_nutrition/risk/tabid/1741/Default.aspx
・調剤薬局 キューピー・ファーマシー
https://www.ten-point.jp/column/1635/
・厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/dl/kenkou_shokuhin00.pdf
・アサヒカルピスウェルネスショップ
https://www.calpis-shop.jp/products/l92_tab.html/
・DHC
・ヤフージャパン
https://store.shopping.yahoo.co.jp/uha-mikakuto/06488.html?sc_e=afvc_shp_3447015