手足口病は登園可能|症状、保育園幼稚園の登園めやすを解説
小さなお子さんがいらっしゃる方は特に耳にする事の多い病気である「手足口病」。
春から夏にかけて流行する事の多いウイルス性の感染症です。
この記事ではその症状や対策、登園・登校の基準・大人は感染するのか等を解説します。
目次
2.手足口病の登園めやすは「発熱がなく、全身状態が安定、食欲もある」状態
1.手足口病とは・症状と対策
手足口病は病名の通り、手や足、口の中にブツブツができる感染症です。
ここではその症状や対策を解説します。
手足口病の症状
手足口病の主な症状は、
・口の中や手足の末端に水疱性発しん(水ぶくれのようなブツブツ)
・発熱
・口の中にのどの痛みを伴う水疱(水ぶくれ)
・唾液が増える
・おしり等にも水疱(水ぶくれ)が出る
水ぼうそうと間違えられるほどの発しんが出る事もあります。
無菌性髄膜炎も併せて発症する事もあり、発熱や頭痛、嘔吐などの症状が出る事も。
重症化してしまうと、稀に脳炎を併せて発症する事もあるので注意が必要です。
有効なワクチンなどはなく、多くの場合は3~7日間ほどで自然に治っていきます。
家庭内での感染予防対策
手足口病の感染経路は
・咳やくしゃみによる飛沫感染
・接触感染
・便中のウイルス
などがあります。
感染対策にはウイルスを流すために手洗いを徹底しましょう。
また、手足口病の症状が治まっても、便から2~4週間はウイルスが排出されるので、便の処理後の手洗いを忘れずに行いましょう。
手足口病は大人にもうつる?
子どもの頃に手足口病になった事がある場合、原因となるウイルスに対しての免疫を持っているため、大人になってから発症する事は少ないと言われています。
しかし、手足口病のウイルスは
・コクサッキーウイルスA群
・エンテロウイルス71型
など、複数ある事から、感染した事のないタイプであれば手足口病を発症する可能性はあります。
子ども達と同様、日々の感染予防対策や抵抗力を下げないよう規則正しい生活を心がけましょう。
また、家庭内で手足口病にかかった方がいた場合、便や嘔吐物の片付けなどをした後は手洗いや消毒を忘れずに。
2.手足口病の登園めやすは「発熱がなく、全身状態が安定、食欲もある」状態
手足口病はいつから再登園していいのか、判断に迷う事があります。ここではその基準や理由、プールは大丈夫なのかどうかを解説します。
手足口病は「学校保健安全法」の第1種および第2種感染症には含まれていない
「学校保健安全法」という、病気ごとに登園、登校の基準を定めでは、病気の重さ・感染力などから第1種、第2種とレベル分けがされています。
手足口病はその感染症には含まれていないため、出席についての明確な停止や期間の基準はありません。
2022年6月に改訂された日本小児科学会の「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」では、手足口病の出席停止期間に関して「本人の全身状態が安定しており、発熱がなく、口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく普段の食事がとれる場合は登校(園)可能である。」と解説しています。
こちらでも明確な何日休むといった期間の定めはありません。
出典:日本小児科学会「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」
手足口病は「発熱がなく、全身状態が安定、食欲もある」なら登園可能
手足口病の主な感染経路は、飛沫と便です。
手足口病の症状が治まってからも、咳や鼻水からは1~2週間、便からは2週間から4週間ほどの間、ウイルスが排出され続けます。
手足口病で皮膚にブツブツが出る場合がありますが、ブツブツからの感染の可能性は低いため、「発熱がなく、全身状態が安定、食欲もある」に状態が当てはまれば登園(登校)を可能とする場所が多くみられます。
園によって再登園の判断基準が異なるので確認を
法的な出席停止や期間の定めが無いので、判断基準は通っている園や学校の判断によります。
手足口病にかかったら、通っている園や学校に連絡し、出席停止の判断や再登園(校)のタイミングなどを相談しましょう。
登園・登校届などの治癒証明書は、法律上は不要ですが、園や学校によって提出の定めがある場合があります。
その場合は発症した病名や症状、期間などの経過といった書式に合わせて記入し、提出しましょう。
手足口病で保育園や幼稚園・学校のプールは入って良いのか|症状によって可能ですが所属先に確認を
丁度プール授業のある時期に流行る事の多い手足口病。
プールに入れていいよか判断に迷いますが、手足口病の症状によっては可能と言われています。
しかし、通っている園や学校での判断基準によりますので、必ず所属先に確認をしましょう。
手足口病でのプールの判断ポイント
・熱が治まっている |
これらが最低限クリアしたい条件と言われています。
プールで泳ぐこと自体、健康な時でも体力を消耗します。
無理はせず、手足口病後の体力がしっかり回復している事を確認してプールに望みましょう。
何より大事なのは、手足口病にかかった本人の体力回復と、周囲へ感染を広げない事です。
しっかりとした対応と予防対策をして備えましょう。