【2022年 冬】今年はインフルエンザとコロナが大流行?症状は?予防接種いつから・費用は?コロナワクチンと同時接種は
毎年、夏が終わり秋の気配が強まってくる9月初旬を過ぎると「今年はインフルエンザが流行るのか?」という話題をよく耳にするようになります。
今年もインフルエンザに関する報道が増えてきて2022年~2023年シーズンのインフルエンザ流行模様も油断が出来ないと感じます。
気になるのが新型コロナウイルスとの関連です。最近は国内のコロナの新規陽性者の数も下げ止まり傾向ではありますがひところよりはぐっと落ち着いてきました。
しかし他国の状況を見ると、新型コロナとインフルエンザが同時に流行してしまう「ツインデミック」の恐れまで出ている国も。
この記事では予防接種などの同時接種など疑問点も解説します。
目次
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1.インフルエンザ最新の状況
1-1.お隣韓国ではインフルエンザ疑いが5年ぶりに最多に
出典:中央日報
韓国では過去5年間の同時期のインフルエンザ疑いの患者数が最多となっています。
韓国の疾病管理庁の基準としては、「38度以上の突発性の発熱、それに併せて咳もしくはのどの痛が見られる場合」をインフルエンザ疑い(疑似)の患者としてカウントしています。
韓国でも今年はソーシャルディスタンスの解除がされてインフルエンザが再流行するという予測が立てられています。
新型コロナとインフルエンザの同時流行「ツインデミック」の恐れも言われますが、韓国の感染内科教授はアデノ、ライノやRSVといった複数のウイルスが増加していると分析しており、ツイン以上の「マルチデミック」という状況も考えられると話しています。
1-2.日本のインフル予測指標であるオーストラリアでは今
日本のその年のインフルエンザの状況を予測する際、必ず参考にするのが南半球に位置して日本とは季節が真逆になるオーストラリアの状況です。
現在オーストラリアは冬。2022年の今年は5月(オーストラリアでは秋)から感染者数が急増。A型インフルエンザが流行しています。
新型コロナの感染対策を徹底している時はインフルエンザも減少していたのでその分抵抗力が落ちている状況にあります。
1-3.2022~2023年 今年の日本国内のインフルエンザ流行予想は
出典:東海テレビ
日本国内でもインフルエンザに対しての抵抗力が低下している状況に変わりはありません。
クリニックの医師も2022年秋冬のインフルエンザ流行を警戒しています。
発熱などの症状があり検査してみると新型コロナは陰性でもインフルエンザは陽性だった、という人も現れています。
今後は発熱などの風邪症状があった際には、風邪かインフルエンザか、新型コロナなのか様々な可能性を考慮していかなくてはいけません。
出典:東海テレビ
毎年日本国内では10月からインフルエンザの予防接種が始まりますが、気になるのは新型コロナワクチンとの兼ね合いです。
今現在、日本政府はインフルエンザワクチンと新型コロナ用との「ワクチン同時接種」を推奨する方針です。
同時に接種しても安全性に問題はなく、またワクチンの効果も期待できるとしています。
ワクチンを接種して免疫を得るまで約2週間かかるので、まだインフルエンザが大流行していない早い時期に接種をする事が重要となります。
2.インフルエンザとは|症状や予防接種は?後遺症など解説
2-1. インフルエンザとは
インフルエンザは、ウイルスが原因となって鼻やのど、肺、気管支といった呼吸器系の症状が出る季節・流行性の感染症です。
乳幼児から高齢者まで、年齢を問わず罹患します。
日本でのインフルエンザは、これまでは11月~12月頃から流行が始まり、翌1月~3月頃にピークとなり、4月~5月頃に終息していく事がほとんどでした。
ここ2~3年では新型コロナウイルス対策として感染症予防の徹底が行われたため、インフルエンザ陽性者の極端な減少が見られていましたが、最近は行動制限も撤廃される所が増え、今年は再流行の兆しを見せています。
2-2.流行・感染者数に関して
毎年9月~翌年4月にかけて、毎週金曜日に厚生労働省がインフルエンザの発生状況について報道発表を行っています。(※概ね14時頃。祝日・年末年始等により発表曜日が変更になる場合あり)
詳細な流行状況を確認したい場合はぜひともチェックしたい発表です。
報道された内容に関しては厚生労働省のホームページ上にもデータが上がりますので、経過を追う事も可能です。
厚生労働省:インフルエンザの発生状況 報道発表用資料
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2-3. 症状
インフルエンザの症状は風邪にとても似ていますが、風邪と比較すると全身の各症状が強く出る傾向があります。
・咳
・鼻水
・のどの痛み
・38度以上の発熱
・頭痛
・咽頭痛
・筋肉痛、関節痛
・おう吐や下痢といった消化器症状
など
一部重症化するケースや亡くなる方も毎年報告があるので十分に対策と注意をする必要があります。
また
・喘息などの慢性呼吸器疾患
・心疾患
・糖尿病
・免疫不全
・妊娠中
・他の病後
など 重症化しやすい体質、体調の場合は細心の注意を払う必要があります。
二次的な細菌感染による肺炎などを呈することがあるためです。
乳幼児、小児や高齢者も稀に重症化する場合がるので注意が必要です。
2-4. 期間
大体の場合、潜伏期間は1日~4日ほど(最長で1週間)でその後突然発症します。
2-5. 予防接種の時期、効果
インフルエンザの発病や重症化予防のために、インフルエンザもワクチン接種を受ける人が多く見られます。
毎年秋口になると、各病院で「インフルエンザ予防接種の対応の有無」に関しての張り紙を見かけるようになります。
毎年日本国内では10月からインフルエンザの予防接種が始まります。
かかりつけの病院で接種が可能かどうか、また企業の保険組合で対応している場合もあるのでワクチン接種を希望する場合は様々な方面から情報を集めましょう。
・かかりつけの病院
・企業で加入している保険組合での対応
・居住地域の自治体や保健所などのホームページや自治体便りなどで流行状況や対応医療機関などの情報を確認
・定期接種(※)対象者は届く通知を確認
ほか
《接種の回数》
基本として
13歳未満:2回
13歳以上:原則1回
65歳以上もしくは60~64歳で特定の症状(※)がある場合:定期接種
※心臓、じん臓、呼吸器機能の障害があり、生活の制限が極度にある場合
※定期接種とは、国の定める予防接種法で対象となっている年齢や病気の人を対象にして行われる予防接種。市町村が実施して、公費で無料または低い負担額で接種を受ける事ができます。
2-6. ワクチン費用 補助などについて
その年ごと、予防接種を受ける人の年齢、居住地域や医療機関によって費用が異なってきますが、大体の平均額は3,000円~5,000円となっています。
定期接種対象者は低負担額で接種が可能で、平均1,000円~2,000円ほどが相場となっています。
インフルエンザ予防接種は保険外診療の自由診療なので、ワクチンの原価に医療機関ごとに異なる診療料金が加わるため、一定の金額ではなく、高い安いの違いが生まれています。
《補助の種類》
自由診療であるインフルエンザの予防接種ですが、費用補助が受けられるケースもあります。
・勤務先の保険組合からの助成がある場合(領収書などの提出や提携医療機関で受けた場合に補助など)
・13歳未満で2回接種が必要な人に2回目割引を実施する医療機関も
・自治体によってはこどものインフルエンザ予防接種について費用補助がある所も
2-7. インフルエンザ コロナワクチンと同時接種はOK?
今現在、日本政府はインフルエンザワクチンと新型コロナ用との「ワクチン同時接種」を推奨する方針です。
インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時に接種しても安全性に問題はなく、またワクチンの効果も期待できるとされています。
2-8. 後遺症は
年代や体調により現れる症状が異なりますが、傾向として
子ども:稀に急性脳症
高齢者、免疫力が低下している人:肺炎など
あとは、インフルエンザに限った話ではないのですが、病気自体ではなく治療のための薬剤が体質に合わない場合もあるので異変を感じたら必ず主治医に相談しましょう。
現在は医療機関のオンライン診療も発達してきています。無理に通院せずとも迅速に医療機関に相談できるので活用しましょう。
3. インフルエンザになったら
3-1. 医療機関へのかかり方
現在は発熱等の症状があっても、風邪か新型コロナウイルスかインフルエンザか非常に見分けが付けずらい状況です。
インフルエンザかも?と思っても、いきなり医療機関に行くのではなく、必ず前もって電話やオンライン受付けなどで状態の説明、対処の相談をした上で医師の判断の元に診療を受けましょう。
3-2. 職場、学校などの休み期間
学校や会社など、インフルエンザにかかった場合はどの程度の期間休んでいつから復帰できるのか心配ですよね。
それぞれに目安や定めがあります。
《学校などの教育機関》
学校保健安全法(昭和33年法律第56号)で
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼稚園では、3日)を経過するまで」
がインフルエンザによる出席停止期間と定めています。
ですが、症状などの状態で上記の期間必ず停止とならない場合もあるので、必ず所属する学校に連絡・相談の上、再登校の時期を決定する必要があります。
また、再登校した際に、「登校(登園)届」などの書類の提出が必要な場合があるので必要事項を記入して提出しましょう。
《会社》
会社ごとの就業規則により、基準が定められているので一律の決まりはありません。
職場復帰は「発症後5日間経ち、解熱後2日間経過してから」という設定の会社が多く見られます。
自分の所属先ではどう設定されているのか必ず確認を。
無理に出社して社内や社外の関係者にまでインフルエンザをうつしてはいけないのでくれぐれも注意です。
3-3. 対応する薬
インフルエンザの治療によく処方される薬にはどのようなものがあるのでしょうか。
※薬剤は必ず医師の診断を受け、適した用法・用量を守りましょう。
・タミフル(オセルタミビルリン酸塩)
・リレンザ(ザナミビル水和物)
・イナビル(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)
・ラピアクタ(ペラミビル水和物)
・ゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)
・シンメトレル(アマンタジン塩酸塩)※A型に対してのみ有効
上記のような抗インフルエンザウイルス薬を、インフルエンザの発症症状が出てから48時間以内の適切な時期に服用を始めると、大体の場合について、熱が出る期間が1~2日間短くなります。
そして鼻やのどからのウイルスを排出する量も減っていきます。
もし発症してから48時間(2日)経ってから後に薬の服用を開始した場合は、その薬の十分な効果は低くなってしまいます。
あまり後から飲むと効かないという事です。
抗インフルエンザウイルス薬に限った事ではありませんが、効果的な治療を望むのであれば用法、用量、飲む日数などをきちんと守ることが最も大事です。
バロキサビル マルボキシルに関しては、12歳未満の小児のへの投与は慎重に検討する事、免疫不全患者や重症患者には単独での投与は積極的にしない等の提言が一般社団法人日本感染症学会と日本小児科学会 から出ています。
漢方では
・麻黄湯(まおうとう)
・竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)
インフルエンザウイルスに直接効果があるという事ではありませんが、投薬が難しい体質の場合や乳幼児でお薬が心配な場合出される事が多いです。
漢方は体質によって合う合わないもかなりあるので服用に関しては主治医と相談して使用しましょう。
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4.インフルエンザよくある質問
Qインフルエンザと風邪 どう違うの?
インフルエンザと風邪の大きな違いは全身症状が有るか無いかです。
風邪の場合、多くは喉の痛み、鼻水、咳やくしゃみなどの症状が見られます。発熱があったとしてもインフルエンザよりはあまり高熱になりません。
インフルエンザの場合、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身のだるさなどの症状が見られます。それにプラスして風邪の症状も出るので重症化を警戒しなくてはいけません。
こどもの場合、急性脳症、高齢者や免疫力が低下している場合、肺炎まで併発するなど、重症化してしまう事もあります。
Qもしインフルエンザになったら、何日外出を控えたらいい?
「インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間」はのどや鼻からウイルスを排出すると言われています。
この期間に他の人もいる場へ出て行くと周囲にもインフルエンザを広めてしまう事になります。
ですから上記期間を目安に療養すると良いでしょう。
インフルエンザのウイルス量は解熱とともにその排出量が減るものの、熱が下がった後でもウイルスは排出されると言われています。
もちろん、この排出する期間の長さは人によって異なりますが、咳やくしゃみ等の症状が継続してある場合は周りの方へうつさないよう外出は控えましょう。
学校や会社などへの出席・出社再開の時期は、それぞれの所属先によるので確認をして出て行くようにしましょう。
Q去年インフルエンザワクチンの予防予防接種をしたけど今年も受けたほうがいい?
インフルエンザには様々な型があります。A型、B型などよく耳にしますよね。インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行するであろうと予測されたウイルスに合わせて製造されます。
そのため、年によってインフルエンザワクチンの内容が異なってきます。
昨年受けたワクチンとはまた異なってくるため、毎年、その年に合ったインフルエンザワクチンの接種をした方が良いと言えます。
予防接種を受ければインフルエンザに絶対にかからない、というものではありません。しかし、インフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。
Q子供がインフルエンザにかかって薬を服用したけどニュースなどで耳にする異常行動が心配です。
抗インフルエンザウイルス薬の服用と異常行動が出る事の因果関係は照明できませんが、今までの事例から以下の事がわかっています。
・インフルエンザにかかった際、薬を服用していなくても、異常行動が現れる
・服用した抗インフルエンザウイルス薬の種類に関係なく、異常行動が現れる
《異常行動の例》
・急に立ち上がって部屋から出ようとする
・変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る
・興奮しながら窓を開けてベランダに出て、飛び降りようとする
・自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない
など
抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無や種類にかかわらず、発熱から少なくとも2日間は家族などインフルエンザ患者の周囲にいる人は、本人の様子を見ると共に、転落等の事故を防ぐ対策をしましょう。
特に小学生~未成年者の男性で重度の異常行動の報告が多いので気を付けましょう。
《重度の事故への防止対策例》
・一軒家に住んでいる場合などは、出来る限り1階で寝かせ安静にさせる
・窓に格子のある部屋があるなら、そこで寝かせる
・玄関や全ての部屋の窓の施錠を確実に行う(内鍵、補助錠があるなら尚よし)
・ベランダに面していない部屋で寝かせる
万が一に備えて備えすぎという事はありません。傾向を踏まえて対策をする事をおすすめします。
Qインフルエンザワクチンの副反応にはどのような症状がありますか?
インフルエンザワクチンに限らず、ワクチンを接種した際、免疫を得る以外に見られる反応の事を副反応と言います。
インフルエンザワクチンの場合は、以下の副反応が見られます。
・接種を受けた人の10~20%
接種した部分の赤み、腫れ、痛みなど
2~3日で収束
・接種を受けた人の5~10%
発熱、頭痛、さむ気、だるさなどの全身性の副反応
2~3日で収束
・接種後早い段階で現れやすい副反応
ショック症状、アナフィラキシー症状(発疹、じんましん、赤み、掻み、呼吸困難など)
接種後30分間(可能であれば接種した医療機関で安静にして経過を見る)~帰宅後など上記のような異常があった場合はすぐに主治医に連絡をしましょう。
インフルエンザのみでなく新型コロナの心配もある状況ですから、感染症予防対策の徹底を続けて疑問点がある場合は主治医に相談もしながら対策していきましょう。
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5.参考・出典
【感染症ニュース】インフルエンザはこの冬流行? 新型コロナと同時流行の可能性も 感染報告各地で
URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/7f438b68676d82d353458efa8d45cf062f356787
今冬に懸念される“インフルエンザ大流行” 新型コロナとのワクチン同時接種に専門家「安全性に問題はない
URL:https://news.goo.ne.jp/article/tokaitv/nation/tokaitv-20220912-2111-21699.html
コロナ&インフル同時流行の懸念…国内インフルの予測指標『豪州』大流行 医師「今の感染対策のままだと…」
URL:https://news.goo.ne.jp/article/tokaitv/nation/tokaitv-20220912-2103-21697.html
韓国、インフルエンザ疑い患者5年ぶり最多…コロナと「ツインデミック」憂慮
URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/36471b19469333399acb85956b466ef8c632fae2