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【2023年10月更新】海外出張・駐在に日本の薬の持ち込みはできる?|注意点と海外の薬事情を解説

[2023.09.26]

海外出張や駐在を控えている方の多くは、
「現地で体調を崩してしまった時に海外の薬を服用するのは不安…」
「もしものために、日本の薬を持ち込みたい」
と考えている方も多いことでしょう。

実際に、海外旅行をしたことのある方の2人に1人以上が「体調を崩した経験がある」と回答されています。

海外出張や駐在など長期の滞在は、慣れない環境や食生活などで精神的にも身体的にも負担がかかりやすく、体調不良を招きやすい状態になります。
もちろん症状によっては病院の受診が必要となりますが、ちょっとした症状であれば慌てて現地のドラックストアや薬局を探すのではなく、普段から飲み慣れている日本の薬に頼りたいですよね。

この記事では、海外出張や駐在を控えている方に向けて、渡航先へ薬を持ち込む際の注意点現地での薬事情などを解説していきます。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事でわかること
  • 海外へ薬を持ち込む際の注意点
  • なぜ海外出張・駐在へ日本の薬を持ち込みした方が良いのか
  • 海外で薬を購入する際の注意点
  • 海外出張・駐在へ用意したい薬リスト


 

海外出張・駐在前に知っておきたい、海外へ薬の持ち込み事情

結論から言うと、日本の薬を海外に持ち込むことは禁止されておりません。

しかし、渡航先によっては、持ち込みが禁止されている薬があることや、治療中の薬を海外に持ち込む場合は「薬剤携行証明書」がないと税関で没収されてしまうケースもあります。


市販薬は、税関での持ち込み許可は不要

日本の薬局などで販売されている医薬品は、税関での持ち込み許可は必要ありません。
しかし、必要以上に多量の医薬品は、渡航先の国によっては、持ち込みが認められない可能性があります。

渡航先の国によっては、滞在期間にかかわらず、一度に持参できる医薬品の数量に上限がある場合があるので、必ず渡航先の在日外国公館に確認をしておくようにしましょう。


必ずパッケージごと持ち込むようにしましょう

機内の持ち込み・預け手荷物を問わず、市販薬を持ち込む際は、医薬品を本来の容器のまま(例えば、PTP包装入りの錠剤やカプセル剤の場合にはそのまま、瓶入りの医薬品の場合には病院や薬局で交付された瓶入りのまま)で持ち込むしょうにしましょう。

持ち運びがしやすいように…と他の容器に移し替えてしまうと、どのような医薬品なのか確認することが難しくなり、渡航先の国によっては持ち込めないことがあります。

また、箱ごと医薬品を持ち込むことで、万が一日本から持ち込んだ薬を切らしてしまった際も「成分」を確認することが可能になります。
海外では日本製の医薬品を見つけることは困難ですが、成分さえ分かれば類似の医薬品を見つけることが可能になるからです。

粉薬の持ち込みは要注意

粉薬を持ち込む際は、違法薬物の疑いを掛けられる恐れがあります。
粉薬を普段から服用している際は、他の剤形の医薬品に変更できないか、事前にかかりつけ医や薬剤師に相談をするようにしましょう。

 

医薬品の郵送はNG

渡航先の国によっては、郵送による医薬品は禁制品に該当してしまうことも。
禁制品とは、国の法令によって輸出入・売買・譲渡が禁止されている物のことです。

禁制品の基準は国によって異なるため、渡航先の国によっては「足りなくなったら、日本の人に送ってもらえばいい!」と言うことができなくなってしまう場合もあるので注意が必要です。
ただ、渡航先の国によっては医薬品の輸送がOKな場合もあるので、渡航前に一度ルールがどのようになっているか確認して見ましょう。

処方せん医薬品は医師の証明が必要

持病等で病院にて処方される医薬品を持ち込みする場合は、かかりつけ医師に処方箋のコピーや医師に英語で書いてもらった「薬剤携行証明書」を発行してもらい持参するようにしましょう。

また、渡航先によっては、特定の文書(例:英文による医師の診断書など)の提示が必要になる可能性もあるため、事前に必要な書類を渡航先の在日外国公館などで確認しておくことが必要となります。

事前に申請が必要な処方せん医薬品も

  • 医療用麻薬
  • 医療用向精神薬

この2つの薬に関しては、事前に申請をして許可を得る必要があります。

医療用麻薬は、厚生労働省地方厚生局麻薬取締部に許可を申請する必要があります。
医療用向精神薬は、出入国時に携帯できる量が法律で定められています。

上限を超えないのであれば、証明書を発行する必要はありませんが、長期の滞在などで上限を超える場合、自己治療のために服用していることを証明できる書類を準備しましょう。

しかし、証明書があったとしても、持ち込み自体を禁止している国があるため必ず渡航先の在日外国公館で情報を確認しましょう。

睡眠導入剤の持ち込みは要注意

日本では睡眠導入剤として処方されることもあるサイレースは、アメリカへの持ち込みは、量に関係なく一切禁止されています。

参考:厚生労働省 海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて


海外出張・駐在には、なぜ日本の薬を持参した方がいいの?

「具合が悪くなったら現地で病院を受診したり、市販薬を買ったりすれば良いのでは?」と考えている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、海外で医薬品や衛生物品を買う際は注意が必要です。

日本で販売されているものよりも主成分量が多いことがある

海外の薬の特徴として、1錠当たりの主成分の量が日本のものよりも多いことがあります。
その理由として、海外の方の体が大きいことや、代謝の違いによるものが挙げられます。

そのため、成分量を確認せず服用してしまうと、薬が効きすぎてしまい、体調に影響を及ぼす可能性もあるのです。


ニセ薬を購入してしまう場合がある

日本では体調不良の症状が比較的軽度の場合は、市販薬でセルフメディケーションが可能ですが、海外の一部地域では適切な薬を入手することが困難となっています。

実際に、今世界的多くの地域でニセ薬が問題になっています。
特にアフリカ、アジア、そしてラテンアメリカの特定の地域では実に30%以上にもなると言われているのです。

ニセ薬を購入しないためのポイントは?

長期に渡る海外出張・駐在中に「日本から持ち込んだ薬が切れてしまった…」と言うケースもあるかと思います。
その際に、どのようにすればニセ薬の購入を避けられるのか、対策の一部をご紹介します。

  • 医薬品の販売許可を得ている薬局で購入し、領収書を請求すること。
  • 極端に安い薬を買わないこと。
  • 錠剤やカプセルをばら売りでもらう場合には、元容器をみせてもらい、商品名、製品番号、有効期限を記録する。
  • 包装に問題がないかチェックして下さい。つづりが間違っているもの、印刷の質が悪いものには注意してください。
  • 箱入りの薬については、添付文書がついていることを確認してください。

日本と海外の薬の販売方法の違いとして、パッケージから出してバラ売りされていることがあります。
このような場合は必ず元のパッケージを確認させてもらい、商品の名前、製造番号、有効期限を確認した上で、購入する際は領収書を請求するようにしましょう。

薬を販売している人には通報などをされ捕まるリスクがあります。
こうした対応をとることによって、ニセ薬が販売されている危険性について理解しており、警戒していることを販売者に示せるのです。

引用:厚生労働省 検疫所FORTH

海外では病院の受診制度が異なるため、すぐに処方薬が手に入らない場合も

体調不良になった際はすぐに現地の病院にかかることをお勧めします。
しかし、病院の受診制度も日本とは異なるため、緊急時にすぐに受診ができないといった可能性もあります。
病院の受診制度は医療事情は各国や地域によって異なりますが、主な先進国では“かかりつけ医師(ホームドクター制)”が一般的となっています。
つまり、病気や怪我などの治療を受けたいときには、まずホームドクターに相談し総合病院などを紹介してもらうというシステムになっているのです。

さらに、海外ではほとんどの医療施設で初診から予約制となっています。
短い待ち時間で診療を受けられるというメリットもありますが、風邪や怪我などで急に受診しようとしても、その日のうちに受診ができないという可能性があるのです。

そのため、万が一に備えて必要な薬は日本国内で事前に揃えておくことが大切になります。

参考:文部科学省 在外教育施設派遣教員安全対策資料【健康安全・感染症対策編(改訂版)】

 

日本で治療中の病気には要注意

海外出張・駐在中の多くの方は、勤務先の企業を通して渡航先の公的な医療保険に加入するか、もしくは民間の保険会社の海外旅行保険や駐在員保険などに加入して保障を受けることが一般的です。

ただその際、保障適応されるのは現地での病気や怪我に限られます。
日本で治療中の病気や怪我、持病などには適応されない可能性があるため、すでに持病等で受診されている方は海外出張・駐在をされる前に企業や加入予定の保険会社に相談をするようにしましょう。


上記のようなリスクを回避するためにも、海外の薬を使用する際非常時にとどめ、飲み慣れた薬でセルフメディケーションが必要になります。


海外出張や駐在へ持参しておきたいお薬のセット

①発熱時や頭痛、生理痛に|解熱鎮痛剤

時差ボケによる頭痛や慣れない環境でのストレスによって頭痛が起きてしまったり、長期間のフライトによって腰痛が悪化してしまったり…。
このような様々な痛みに対してお勧めなのが、解熱鎮痛薬です。
また、急な発熱があった際にも安心です。


②慣れない食事による胃腸の不調に|総合胃腸薬

冒頭でご紹介した「海外旅行で経験した健康トラブル」ランキングでは、61.2%の方が「腹痛・下痢など」を経験したと回答されています。

海外長期滞在による水の違いや食生活の違いにより胃腸の不調を感じてしまった場合を考えて、複数の成分を含有している「総合胃腸薬」を選ぶといいでしょう。
ただし、激しい吐き気や発熱などを伴う場合には、感染症が原因となっている可能性もあるため、できるだけ早めに医療機関を受診することをおすすめします。


③気温や湿度の変化による風邪症状に|総合風邪薬

渡航先によっては、日本との寒暖差が大きくなるため、気温や湿度の変化から体調を崩してしまうことがあるかもしれません。
そこで、風邪の諸症状に効果が期待できる総合風邪薬を持参しておくと用意しておくと安心です。

④酔い止め

渡航先の国によっては道路が舗装されていない場合もあるため、ちょっとした移動でも吐き気などの乗り物酔いを感じることもあるかもしれません。
このような場合にお勧めなのが、酔い止め薬です。
急な乗り物酔いになった場合を考えて、水なしで飲めるタイプを持参しておくとより安心ですよ。

海外赴任先別!持参しておきたい薬は?

以下の項目でご紹介するのは、上記のお薬セット例に+αで持参しておきたいものを地域ごとにまとめたものです。

アジア・中近東・アフリカ・南米の一部-都市部・一般観光地・リゾ-ト地で感染症がある地域

感染症がある地域では、虫刺されに特に注意が必要です。
予防薬や予防接種をしてから渡航される方が多いかと思いますが、防蚊対策は必須となります。
虫よけスプレーやローションを選ぶ際は、製品の濃度に注意が必要です。
日本で一般的に販売されてい虫除けスプレーやクリームは、有効成分となるディート(DEET)の濃度が低い製品が多く販売されています。

感染症の流行地域に渡航する場合は、ディート(DEET)が30%以上含まれているものを選ぶようにしましょう。

注意
ディート(DEET)の濃度によっては小児で使用不可のものもあります。
必ずかかりつけ医師や薬剤師に相談をするようにしましょう。

 対象地域:アジア・中近東・アフリカの一部(エジプト・ナイロビ・南アフリカ・モロッコ)・南米の一部(アルゼンチン・チリなど)

 かぜ薬

 総合かぜ薬、痛み止め・解熱剤

 胃腸薬

 一般胃腸薬、整腸剤、下痢止め、便秘薬

 その他

 よい止め、かゆみ止め、消毒液、イソジン、救急絆創膏、虫除けスプレー、 蚊取線香(マラリアやデング熱流行地域)


アフリカ全域・中南米-感染症が多い地域

感染症が特に多い地域では、防蚊対策やダニに対する虫除け対策も必要になります。
ダニに刺された時のために、毛抜きや先の細いピンセットも忘れずに持参するようにしましょう。

  対象地域:アフリカ全域・中南米

 かぜ薬

 総合かぜ薬、痛み止め・解熱剤

 胃腸薬

 一般胃腸薬、整腸剤、下痢止め、便秘薬

 マラリア予防薬

メフロキンなど

 その他

 よい止め、かゆみ止め、消毒液、イソジン、救急絆創膏、虫除けスプレー、 蚊取線香、弾性包帯、滅菌ガ-ゼ、脱脂綿、体温計、ハサミ、ピンセット、毛抜き。

 

アジア(山間部、森林地帯)・アフリカ・南米(山間部、森林地帯)-感染症の蔓延している地域

こちらの地域では、毒蛇などに噛まれた際の救急セットも必要となります。
毒蛇や毒虫に刺されたり、毒蛇などに噛まれた際に傷口にカップを当てて吸引作用で排出する応急処置具(ポイズンリムーバー)などを用意しておくようようにしましょう。

 対象地域:アジア(山間部、森林地帯)・アフリカ・南米(山間部、森林地帯)

 かぜ薬

 総合かぜ薬、痛み止め・解熱剤

 胃腸薬

 一般胃腸薬、整腸剤、下痢止め、便秘薬

 マラリア予防薬

 メフロキンなど(前もって処方してもらうこと、服用期間は指示どおりに)。 現地で薬剤を購入する場合には、耐性について注意すること。 また、にせ薬のリスクにも注意。

 その他

  よい止め、かゆみ止め、消毒液、イソジン、救急絆創膏、虫除けスプレー、 蚊取線香、弾性包帯、湿布薬、目薬、滅菌ガ-ゼ、脱脂綿、体温計、ハサミ、 ピンセット、毛抜き。毒ヘビに咬まれた場合の救急セット(入手可能なら持参も考慮)。

引用:厚生労働省 検疫所FORTH

まとめ

海外出張や駐在先で、急に体調を崩してしまったら…と心配になっている方も多いと思います。
長期に渡る海外の生活の中で、体調を崩してしまった時のためには、普段から飲み慣れている日本の薬を持ち込むのがおすすめです。
しかし、医薬品によっては、薬を服用している診断書や証明書が必要となるため、事前に渡航先の情報を確認するようにしましょう。

また、持ち込んだ日本の薬を服用しても体調が戻らない場合は、早めに医療機関を利用するのがおすすめです。

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