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血圧の平均値とは?年代別の平均と高血圧の人がすべき3つの対応

[2023.06.19]

「健康な生活のために血圧を管理しましょう」このような言葉を耳にしたことはありますか?血圧は私たちの健康のために重要な指標であり、適切な範囲内に保つことが多くの病気の予防にとって大切です。

一般的に高血圧の治療の目標とされる「130/80㎜Hg」という値がありますが、どの年代でも全く同じ数字で評価するわけにもいきません。そのため、年齢別に正常範囲の目安となる「血圧の平均値」があるのです。

この記事では、平均血圧とは何か、その重要性と測定方法について、わかりやすく説明します。

血圧の平均値とは?

血圧の平均値は収縮期血圧と呼ばれる高い方の血圧の値(心臓が収縮して血液を送り出す時の血圧)と、拡張期血圧と呼ばれる低い方の血圧の値(心臓がリラックスしている時の血圧)、それぞれの値について設定された値です。

また、年齢や性別によって血圧の平均値は異なります。たとえば、同じ男性でも20代の血圧の平均値は110㎜Hgですが、70歳以上になると血圧の平均値は135㎜Hgへ上昇します。

【年齢別】血圧の平均 

厚生労働省は毎年、血圧の平均値について調べています。調査では血圧を下げる薬を飲んでいる人を含むデータと、血圧を下げる薬を飲んでいない人のみのデータ2つが報告されています。

今回は、血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む、年代別の血圧の平均について紹介します。

 

単位:mmH g

20~29歳

30~39歳

40~49歳

50~59歳

60~69歳

70歳以上

男性

収縮期血圧

115.3

117.3

125.8

131.7

135.8

135.8

拡張期血圧

67.7

73.7

81.3

82

78.5

73.1

女性

収縮期血圧

106.7

107.9

114.3

123.7

131.0

136.1

拡張期血圧

63.8

66.3

71.2

75.4

76.7

73

収縮期(最高)・拡張期(最低)血圧の平均値及び標準偏差-年齢階級別,人数, 平均値,標準偏差-男性・女性,20 歳以上〔血圧を下げる薬の使用者含む〕 身体状況調査の結果 厚生労働省 より筆者作成
https://www.mhlw.go.jp/content/000711007.pdf?_ga=2.138934128.239018410.1685333980-225482268.1685333980

この調査結果より以下のことがわかります。

  • 年齢により血圧の平均には差がある
  • 若い人ほど血圧の平均は低い傾向にある
  • 女性より男性のほうが血圧の平均が高い傾向がある

血圧が平均より「高くなる」「低くなる」理由

では、なぜ血圧は平均より高くなったり、低くなったりするのでしょう。

一般的には血圧が平均より高くなることを「高血圧」、低くなることを「低血圧」といいます。ここでは、血圧が平均より高くなる・低くなる理由を簡単にまとめました。

血圧が平均より高くなる理由

血圧が高くなる理由には、長期的なものと短期的なものがあります。加えて、自律神経の働きが影響し、寝ているときよりも起きているときのほうが高くなります。

短期的理由

  • ストレス
  • イライラ
  • 寒さ
  • 運動後
  • 会話
  • 痛み

長期的理由

  • 塩分のとりすぎ
  • 肥満
  • 運動不足
  • 喫煙
  • ストレス
  • 飲酒
  • 動脈硬化

もしあなたの血圧が平均よりも高い場合は、これらの理由が関係しているかもしれません。

血圧が平均より低くなる理由

血圧が平均より低くなる理由は、以下の3つが考えられます。

本態性低血圧

原因がはっきりしない低血圧。遺伝や体質などが原因と推測される

症候性低血圧

脱水や熱中症・貧血・心臓病などなんらかの原因があって血圧が下がる

起立性低血圧

急に起き上がったり、立ち上がったりすると血圧が下がる

もしあなたの血圧が平均よりも低い場合は、これらの理由が関係しているかもしれません。

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約50年で最大30㎜Hg低くなった日本人の血圧

日本高血圧症学会では、1961年~2016年までの男女別の収縮期血圧と拡張期血圧の平均値を報告しています。

いずれの年代においても血圧の平均値は右肩下がりで、最大30㎜Hg低くなっていることがわかります。

約50年前の日本人の血圧の平均が高い理由

ではなぜ、現代に比べて、昔はこんなにも血圧の平均が高かったのでしょうか。一見、現代の方が食の欧米化が進み、50年前よりも美味しいものも多いような気がしますよね。

それには、昔は次のような特徴があったからでないかと考えられます。

  • 食塩摂取量が多い
  • 高血圧という病気やのリスクが十分に知られていない
  • 血圧測定が一般的ではない
  • 降圧薬の種類が少ない

人は塩分をとりすぎると、本能的に水をとり、体内の塩分と水分の濃度を平均値に保とうとします。そうすると血管内の水分の量が増えます。心臓に流れる血液の量も増え、血管に高い圧力がかかるため血圧が高くなるのです。

国民健康・栄養調査の報告では、2013年よりも以前の平均的な1日の食塩(塩分)摂取量

は10gを超えていました。ちなみ、国民健康・栄養調査が開始された1975年の食塩摂取量は13.7g。直近の2020年の報告では、食塩摂取量は10.1gでした。45年の間に約3.6g、小さじ半分くらいの食塩摂取量が減っていたのです。

食塩摂取量が減った背景には、食塩摂取量が多いことが病気のリスクを高めることが知られたこと。さらに減塩食品や調味料の種類が増え、手に入りやすくなったことが考えられます。

また、高血圧が心臓や脳の病気の発症リスクを高めることも、多くの人が知るようになりました。そして、昔は”血圧をはかること”は一般的ではありませんでした。一説によると、簡単に血圧を測れる機械が誕生したのは1973年のこと。次いで、家庭用のデジタル血圧計が発売されたのは、1978年。低価格なデジタル自動血圧計が発売されたのは、1984年でした。

加えて日本高血圧学会で自宅での血圧測定方法を具体的に示した「家庭血圧測定条件設定の指針」が発表されたのは、2003年のことです。比較的最近まで「自宅でどのように血圧を測ったらいいのか?」ということは、決まっていなかったのです。これらの指針や国民の健康意識の変化が、血圧測定をより身近にした可能性があります。

さらに、薬物治療の世界も大きく変わりました。日本で初めての高血圧治療薬が承認されたのは1985年で、現在日本で一番多く処方されているニフェジピンというお薬です。最近では、毎年のように新しいお薬が発売されておりその種類は多岐にわたります。以上のような地道な啓蒙活動と医学の進歩により、現代の血圧は昔に比べるとコントロールされてきているということなのですね。

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血圧が平均よりも高いと生じること

血圧が平均よりも高いと、脳血管疾患や冠動脈疾患を発症するリスクが高くなります。健康寿命が短くなるだけでなく、医療費負担増加や就労困難などさまざまな弊害がおこる可能性があります。

そんな中、高血圧を是正することを国の目標として2012年に厚生労働省は「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21(第2次)」を告示しました。健康日本21では、2022年までの10年間に日本人の収縮期血圧を4mmHg下げることを目標としています。具体的には男性は138mmHgを134mmHgへ。女性は133mmHgを129mmHgに下げます。

厚生労働省は収縮期血圧が4mmHg下がるだけで、脳卒中(脳血管疾患)の死亡数は男性で8.9%、女性で5.8%減少するとしています。また、心筋梗塞などの心臓の血管病(冠動脈疾患)の死亡数は、男性で5.4%、女性で7.2%減少すると試算しています。

人数で表すと血圧が4mmHg下がるだけで脳卒中による死亡者数は、男女合わせて年間1万人減少すると推計されています。さらに、冠動脈疾患による死亡者数は、年間5000人減少するとも推計されているのです。この調査結果は数年後に報告されることになると思いますが、結果が待ち遠しいですね。

血圧が平均よりも高い人がやるべきこと3選

最後に血圧が平均よりも高い人がやるべきことを3つ紹介します。

  1. 継続的に血圧を測定する
  2. 血圧を下げる生活を心がける
  3. 医療機関を受診する

まずはご自身の血圧を継続的に測定しましょう。朝夜の決まったタイミングで測定し、時間帯や季節・自覚症状などによって測定値が変動するかを把握してください。

加えて前述の「血圧が平均より高くなる理由」を参考に、ストレスの軽減や肥満の是正、禁煙、減塩などに務めてください。

ご自身の血圧が平均よりも高い理由や原因がわからない方、どのように対処してよいかわからない方はお気軽に当院へお問い合わせください。

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まとめ

血圧とは、心臓が血液を全身に送り出す際の力を表し、私たちの健康状態を示す重要な指標となります。特に平均血圧は、一日を通じての血圧の平均値を示し、血圧の管理や病気のリスク評価に役立ちます。

平均血圧は日々のライフスタイル、飲食習慣、運動習慣などにより変動します。適切な食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスの管理など、健康的なライフスタイルを送ることが、平均血圧を適切な範囲に保つために重要です。

血圧の平均よりも乖離している、またご自身の血圧が平均と比べて問題がないかなど、不安なことや気になる症状がある方は、ぜひ一度当院にご相談ください。あなた自身の健康を守るために、スタッフ一同全力でサポートします。

1)eヘルスネット 厚生労働省

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html

2)令和元年「国民健康・栄養調査」の結果 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html

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