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2022年4月に承認されたばかりの「ノババックス社製ワクチン」。その安全性は?

[2022.09.09]

ノババックス社製ワクチンは、2022年4月に薬事承認されたばかりの新型コロナワクチンです。
接種後の副反応が少ないという評判から、アレルギー反応や副反応を心配して、これまでワクチン接種にあまり前向きではなかった人たちの注目を浴びているようです。

本記事では、ノババックス社製ワクチンの有効性や安全性、その仕組みについて詳しく解説しています。

 

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目次

1.高い有効性と少ない副反応で、接種を避けてきた層が関心示す

2.これまでのものと異なる働きをするノババックス社製ワクチン

3.広がる接種対象者や接種場所。1・2回目は対象年齢の引き下げも

4.特に予約が多かった1、2回目接種。ワクチンを避けていた層に響いたか

 


 

高い有効性と少ない副反応で、接種を避けてきた層が関心示す

ノババックス社製ワクチンは組換えタンパクワクチンといわれるタイプで、先発ワクチンであるmRNAワクチンのファイザー社製やモデルナ社製とは仕組みが異なります。

比較的安全性が高いとされているうえ、有効性もほかのワクチンと引けをとらないといわれています。
そのため、アレルギーを持っている人や、副反応を気にしてワクチン接種を避けてきた人が関心を示しています。

大規模接種会場など、すでに接種可能な場所もあるため、興味がある人はお住まいの自治体のWEB予約システムや厚生労働省が公開している会場検索サイトなどで調べてみてください。

これまでのものと異なる働きをするノババックス社製ワクチン

 

これまでと異なる「組換えタンパクワクチン」

新型コロナワクチンとして国内4種類目となるノババックス社製ワクチン。
ノババックス社が開発し、武田薬品が国内で薬事承認申請したもので、2022年4月19日に承認されました。

武田薬品が国内で製造・流通を担うことになっており、国内生産ワクチンとしては、アストラゼネカ社製に続いて2例目となります。

ひと口に新型コロナワクチンと言っても、いろいろなタイプがあります。
ノババックス社製ワクチンは組換えタンパクワクチンといわれるもので、ファイザー社製やモデルナ社製はmRNAワクチン、アストラゼネカ社製はウイルスベクターワクチンです。

組換えタンパクワクチンとmRNAワクチン・ウイルスベクターワクチンでは、仕組みが明らかに異なります。

組換えタンパクワクチンとは、ウイルスを構成する成分のうち、感染にかかわる部分だけを抽出し、培養細胞などを使って増殖させて精製したものを接種する方法です。

ノババックス社製ワクチンでは、新型コロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質(ウイルスが人の細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の遺伝子をもとに、スパイクタンパク質とよく似た組換えタンパク質を人工的に作り出します。

そして、そのタンパク質に免疫の活性化を促すアジュバンド(免疫補助剤)を加えたものを体内に投与し、スパイクタンパク質に対する中和抗体の産生や免疫応答を誘導させます。

どのように作用する? これまでのmRNAワクチンとの違いは?

ノババックス社製ワクチンは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質によく似たタンパク質を人為的に作り出し、それを体内に投与すると説明しました。

これはつまり、体外で作られた抗原を注射するということです。
注射された抗原が体内に入ると、免疫システムはそれを異物と認識し、抗原を攻撃する抗体を作り出します。

一方、ファイザー社製とモデルナ社製などのmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質を作る遺伝情報(mRNA)を体内に投与します。

ワクチンを接種し、mRNAが体内に取り込まれると、遺伝情報をもとに細胞内でスパイクタンパク質が作られ、それに対する中和抗体の産生や免疫応答が誘導されます。
つまり、mRNAワクチンでは抗原が体内で作られます。
ウイルスの遺伝情報が体内に入るということなので、体への影響が気になりますが、投与されたmRNAは短時間で分解され、人の遺伝情報(DNA)に組み込まれることはないとされています。

組換えタンパクワクチンとmRNAワクチンの一番大きな違いは、抗原が体外で作られるか、それとも体内で作られるかという点です。

そのほかの違いとして、組換えタンパクワクチンは、技術的に目新しいものではなく、ほかのワクチンでも使用されてきたという実績があげられます。
たとえば、B型肝炎ウイルスや帯状疱疹などのワクチンとして実用化されていますし、百日咳ワクチンや破傷風トキソイドも組換えタンパクワクチンです。

それに対して、mRNAワクチンが人に対して実用化されたのは、今回の新型コロナウイルスが初めてです。

高い有効性と副反応の少なさが特徴

ノババックス社製ワクチンの有効性や安全性について、ノババックス社やアメリカの大学などのグループが医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しているデータがあります。

そのデータでは、アメリカとメキシコで約3万人を対象にした臨床試験では、2回目接種後の発症予防効果が90.4%、中等症や重症を防ぐ効果が100%でした。

また臨床試験当時、変異ウイルスのアルファ株やデータ株などが現れていましたが、それら変異ウイルスに対する発症予防効果も92.6%という結果が出ています。

副反応については、以下の表をご覧ください。

 

1回目接種後

2回目接種後

接種部位に痛みなど何らかの症状

58.0%

78.9%

接種した部位以外に何らかの症状

47.7%

69.5%

倦怠感

25.6%

49.5%

頭痛

24.9%

44.5%

発熱

0.4%

5.7%

報告によると、接種後の副反応については1日から2日程度で収まることが多く、ほかのワクチンよりも発現頻度が低く、心筋炎や血栓症の増加も確認できなかったとされています。

審査報告書に基づく安全性に関するデータも見ておきましょう。
以下の表(審査報告書より改編)は、接種後7日間に現れた症状と発現割合をまとめたものです。

発現割合

1回目接種後

2回目接種後

3回目接種後

50%以上

 

圧痛(65.2%)

圧痛(81.4%)

疲労(63.3%)

疼痛(54.6%)

筋肉痛(51.0%)

10%~50%

圧痛(48.2%)

疼痛(26.9%)

疲労(23.1%)

頭痛(21.6%)

筋肉痛(20.0%)

倦怠感(12.2%)

疼痛(45.6%)

疲労(35.6%)

筋肉痛(30.8%)

頭痛(29.6%)

倦怠感(26.4%)

関節痛(14.8%)

倦怠感(46.9%)

頭痛(45.9%)

関節痛(28.6%)

発熱(17.3%)

悪心・嘔吐(13.3%)

腫脹・硬結(11.3%)

紅斑(10.3%)

1%~10%

関節痛6(.7%)

悪心・嘔吐(5.9%)

発熱(2.4%)

悪心・嘔吐(7.2%)

腫脹・硬結(5.6%)

紅斑(4.8%)

発熱(4.4%)

 

※対象:1回目接種後253人、2回目接種後250人、3回目接種後97人

報告によると、18歳以上の調査対象者に関して、1、2回目接種後の7日間における副反応は軽度から中等度の一過性のものであり、追跡期間中に安全性の懸念は認められなかったとされています。
また、3回目接種後の副反応においても、多くの場合、症状は軽度から中等度で回復も早かったとされています。

こうした研究結果を受け、ファイザー社製やモデルナ社製を接種してアレルギー反応や副反応などが出た人をノババックス社製の接種対象者している自治体もあります。

他のワクチンと安全性や有効性はどう違う?

有効性や安全性に関して、すでに先行使用されている3社とノババックス社製ワクチンを比較してみましょう。

下図は、海外における2回目接種後の臨床試験結果です。

2回目接種後

ファイザー社製(16歳以上)

モデルナ社製(18歳以上)

アストラゼネカ社製

ノババックス社製(18歳以上)

有効性

約95%

約94%

約70%

約90%

倦怠感(疲労)

55.5%

65.3%

26.8%

49.5%

発熱

13.6%

(38℃以上)

15.5%

(38℃以上)

1.2%

(38℃以上)

5.7%

頭痛

46.1%

58.6%

26.7%

44.5%

※副反応(倦怠感・発熱・頭痛)は接種後7日間における発現割合

2回目接種終了後の発症予防効果は、ファイザー社製が約95%、モデルナ社製が約94%、ノババックス社製が約90%となっています。
ノババックス社製は数値がやや低いですが、全体的にみれば、3社とも9割以上なので、発症予防としての効果は高いといえそうです。

安全性について、日本における臨床試験結果もあわせて見ておきましょう。

2回目接種後

ファイザー社製(16歳以上)

モデルナ社製(18歳以上)

アストラゼネカ社製(18歳以上)

ノババックス社製(18歳以上)

倦怠感(疲労)

32.8%

63.3%

10.8%

29.3%

発熱

32.8%

(37.5℃以上)

40.1%

(38℃以上)

1.7%

(37.9℃以上)

6%

頭痛

44.0%

47.6%

9.7%

21.3%

※アストラゼネカ社製は接種後6日間における発現割合

海外や日本の臨床試験結果から、倦怠感や発熱などの副反応の発現頻度はノババックス社製が比較的少ないことがわかります。

たとえば、ファイザー社製やモデルナ社製では発熱の発現頻度が海外で13%から15%程度、日本で32%から40%程度に対し、ノババックス社製は10%以下となっています。

ノババックス社製は副反応が出ても軽度かつ数日以内に回復しやすいということで、副反応が気になっている人の後押しになりそうです。
ただし、安全性に関しては、データをさらに積み上げていく段階であるため、将来的には数値が変動する可能性があります。

オミクロン株への効果は未知数

ノババックス社製の発症予防効果は約90%と高い数値が出ていましたが、これはオミクロン株が流行する前の数値であるため、いま主流のオミクロン株に対して、実際どれだけの効果があるかは未知数です。
ただ、接種後にオミクロン株に対しても抗体価が上昇したという報告が寄せられています。

ノババックス社としては、いまのワクチンでもオミクロン株に対して有効であるという見解を示しており、さらにオミクロン株に対応したワクチンを現在開発中とのことです。

 

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広がる接種対象者や接種場所。1・2回目は対象年齢の引き下げも

対象者はどうなっている?

ノババックス社製ワクチンを接種できるのはどのような人でしょうか。
まず、1回目の接種をまだしていない人は接種可能です。
2回目接種を希望する場合は、1回目でノババックス社製を接種しており、原則接種後3週間が経過している必要があります。

ワクチン接種は、1、2回目に同じワクチンを打つことが推奨されています。しかし、以下のような例外的な状況では、ノババックス社製以外のワクチンを打つことが可能です。

  • ノババックス社製の国内流通の減少や転居などにより、同ワクチンで2回接種を行うことが難しい場合
  • 医師が医学的知見から、1、2回目に同一のワクチンの接種を受けることが困難であると判断した場合

3回目接種でノババックス社製を接種する場合、2回目接種から6か月以上経過していなければなりません。
1、2回目接種がファイザー社製やモデルナ社製だったとしても、3回目接種でノババックス社製を打つことが可能です。

接種には年齢制限が設けられています。
1、2回目接種はこれまで18歳以上しか接種できませんでしたが、年齢制限の引き下げがあり、2022年7月22日からは12歳以上が対象年齢となりました。
ただし、3回目接種は、従来どおり18歳以上しか接種できません。

どこで接種を受けられる?

全国の各都道府県には、ノババックス社製ワクチンを接種できる大規模接種会場が設置されています。
事前予約が推奨されていますが、予約なしで接種可能な会場もあります。
大規模接種会場以外に、地域によってはクリニックなど一部の医療機関でも接種できるようになっています。

ワクチン接種の予約は電話での予約以外に、各自治体が運営しているWEB予約システムで予約することも可能です。
予約システムでは、どの施設でどのワクチンを接種できるかを確認できます。

厚生労働省も会場検索サイト(https://v-sys.mhlw.go.jp/search/)を公開中です。ワクチン接種が可能な全国各地の会場を調べることができるので、ぜひ利用してみてください。

特に予約が多かった1、2回目接種。ワクチンを避けていた層に響いたか

東京都では、5月30日から2か所の大規模接種会場(都庁南展望台室ワクチン接種センター、立川南ワクチン接種会場)でノババックス社製ワクチンの接種が始まりました。

テレビ取材によると、1、2回目接種のときに副反応が出てつらい思いをした人の中には、ノババックス社製は副反応が出にくいということで、それなら3回目接種を受けてみようという気になった人もいるようです。

さらに興味深いのは、ノババックス社製ワクチンの接種が始まった翌日5月31日の段階で、1、2回目接種の予約枠がかなり先まで埋まったことです。

1、2回目の接種予約は1日40枠、3回目接種予約は1日160枠となっており、1、2回目の予約枠が若干少ないという印象を受けますが、その枠が1週間以上先まで埋まっているということでした。

これまでワクチン接種を敬遠していた人に、副反応が比較的少ないというノババックス社製の特徴が響いた可能性があると考えられます。

 

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