睡眠時無呼吸症候群外来(SAS)
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)
睡眠中に気道が塞がることで、いびきをかいたり、無呼吸になってしまう病気です。
無呼吸とは、気道が10秒以上塞がり空気が流れない状態を言い、これが一晩(7時間睡眠)で30回以上、または1時間に5回以上起こると睡眠時無呼吸症候群と診断されております。
睡眠時無呼吸症候群が与える影響
睡眠の質が悪くなることで、日中の眠気や集中力の低下など仕事や日常の生活にも支障をきたすことがあります。また、血液中の酸素が減ることにより様々な合併症を引き起こします。高血圧、脂質異常症、精神疾患をはじめ、脳卒中や心筋梗塞など重篤な疾患の危険も高まります。
検査(当院では簡易検査、精密検査共にご自宅にて検査いただけます)
簡易検査
呼吸や血中の酸素状態を測定し、睡眠呼吸障害の程度(AHI)を算出します。AHIが40以上で睡眠時無呼吸症候群の症状が明らかな場合、CPAP療法の対象となります。無呼吸はあってもAHIが40未満の場合、精密検査(PSG検査)が必要となることもあります。
精密検査
体に複数のセンサーを取り付け、脳波・眼球運動、呼吸、呼吸努力(胸及び腹の動き)、いびき、血中酸素飽和度、脈拍数、オトガイの筋電、体位、体動の10項目の測定をおこない睡眠呼吸障害、睡眠の質について評価をします。
AHIが20以上でCPAP療法の対象となります。
治療
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure、シーパップ)とは、圧力をかけた空気を鼻から喉に送ることで睡眠時にもしっかりと呼吸をできるようにする治療法です。多くの研究によって、睡眠時無呼吸症候群に対するCPAPの効果が証明されています。CPAPには空気を送り出す本体、空気が通るチューブ、鼻に当てるマスクの3パーツがあります。寝る前にマスクを装着するだけで良いので、特殊な手順は必要ありません。
導入のメリット
・日中の眠気の軽減
・交通事故、労働災害リスクの軽減
・合併症発症リスクの軽減
導入のデメリット
・装着時の違和感
マスクを着けて寝るという特性上、どうしても最初は違和感があると感じる方が少なくありません。こちらは徐々に慣れていく人が多いです。
・根本的な治療ではない
CPAPはあくまで空気を送っているだけであり根本的な治療には該当しません。症状を和らげるためには、出先などで外泊するときも使い続ける必要があることから、荷物になると感じる方がいます。しかし最近は機械が以前に比べて軽量化していることから、こちらのデメリットは徐々に解消されつつあります。
下記、気になる症状をお持ちの方はお気軽にご相談ください。